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コラム |
2026.06.02
洋風でお洒落なデザインを持つモニエル瓦の屋根を見上げたとき、表面の色あせやコケの繁殖が気になり始めていませんか。
それは、瓦の耐久性を維持する上で非常に重要な「スラリー層」が寿命を迎えているサインかもしれません。
結論から申し上げますと、モニエル瓦やスカンジア瓦といった乾式洋瓦の塗り替えリフォームにおいて、表面の脆くなったスラリー層を正しく処理せずに一般的なセメント瓦と同じ手順で塗装を行うと、数年以内に塗膜がベロベロに剥がれる致命的な施工不良を引き起こすため、事前の徹底的な下地調整と専用の下塗り材の選定が必須の条件となります。
多くの持ち家所有者様が、屋根塗装の見積もりを依頼した業者から「普通の外壁塗装と同じ塗料で安く塗れます」と案内され、特性を知らないまま任せてしまった結果、トラブルに発展して知恵袋やYouTubeで解決策を探すケースが後を絶ちません。
私たちは、大阪府全域を対象に狭小地での足場なし工法を強みとする防水・塗装の専門店です。
本記事では、専門知識を網羅し、スラリー層の基本概要から失敗を防ぐポイントまでを分かりやすく解説します。
要約すると、スラリー層とはモニエル瓦の製造時にコンクリート基材の表面に施されるセメントと着色顔料を混ぜ合わせた保護層のことです。
経年劣化によってこの層が脆い粉状に変化するため、適切な下地処理を怠ると新しく塗った塗膜ごと剥がれてしまうトラブルの原因になります。
モニエル瓦は、一般的な粘土瓦や金属屋根(ガルバリウム鋼板など)とは異なります。
セメントと砂を主成分としたコンクリートを型に流し込んで作られる乾式洋瓦の一種です。
このコンクリート基材そのものには防水性がありません。
そのため、製造の際に瓦の表面へ着色セメントの液であるスラリーを厚く塗布して「スラリー層」を形成します。
さらにその上からアクリル系の透明なトップコートを吹き付けて、二重の被膜で防水性と意匠性を持たせる構造になっています。
この独特の製造方法が、メンテナンスの難易度を高くしている最大の理由です。
築10年から15年が経過すると、太陽光の紫外線や雨風、雪などの影響によって表面の透明なトップコートが完全に摩耗して失われます。
むき出しになったスラリー層は、水を含んで乾燥を繰り返すうちに組織が脆弱化します。
古い紙や砂のようにボロボロとした「スラリー粉」へと変化します。
この脆くなった粉の層の上から、適切な下地調整をせずに一般的なサイディング用やスレート用のシーラーを塗って上塗りを進めてしまうと、新しい塗料は瓦の本体ではなく「もろい粉の層」に付着することになります。
その結果、数年経ったタイミングで、新しい塗膜が古いスラリー粉ごとベロベロと広範囲に剥がれてしまう深刻な施工不良(塗膜剥離)が発生するのです。
一部のリフォーム業者や経験の浅い店の間では、このスラリー層の処理に多大な手間とリスクがかかるため、「モニエル瓦は構造上、塗装ができない理由がある」と判断します。
安易に全面的な葺き替え工事やカバー工法を提案する事例が多く見受けられます。
確かに、すでに他社の誤った施工によって塗装が剥がれ落ちてしまった現場を手直しする場合、残った古い塗膜と脆いスラリー層をスクレーパーやワイヤーブラシ等の手作業で完全に除去する剥離費用(ケレン作業)が必要になります。
通常の2倍以上の料金がかかってしまいます。
しかし、初めての塗り替え工事であり、瓦自体のクラックや大きな破損が進んでいなければ、正しい知識に基づいた徹底的な洗浄と専用の下塗り材を使用することで、塗装による改修リフォームは十分に可能です。
お家の寿命をしっかりと延ばすことができます。
要約すると、モニエル瓦の屋根塗装を確実に成功させるためには、通常の数倍の時間をかけた念入りの高圧洗浄によって古いスラリー層を白っぽくなるまで削り落とし、さらに残った微細な砂粒を固めるための乾式洋瓦専用の浸透性プライマーを使用することが不可欠な条件となります。
屋根塗装工事の最初の工程となる高圧洗浄ですが、モニエル瓦の場合は「表面の汚れや苔を落とす」という一般的な目的とは根本的に異なります。
プロの職人は、水の圧力を一点に集中させて回転させながら噴射するトルネードノズル(乾式洋瓦専用の洗浄器具)を用います。
劣化した古いスラリー層そのものを強力に削り落とす作業を行います。
洗浄中の水が着色顔料で真っ赤、あるいは真っ黒に染まるほど入念に洗い流し、瓦の表面が本来のコンクリートの素地に近い白っぽい色合いに変化するまで、2回から3回と繰り返し洗浄を行います。
この下地調整を疎かにして水分や古い粉を表面に残したまま次の工程へ進むことが、すべてのトラブルの引き金になるため、最も時間をかけるべき重要なポイントです。
徹底的に洗浄を行った後、目視では綺麗に見えても、瓦の表面や隙間には目に見えない微細なスラリーの粒子が必ず残っています。
これらを残さずコンクリート基材と一体化させるために、必ず「乾式洋瓦専用」として開発された特殊な下塗り材(バインダー・シーラー)を選定しなければいけません。
代表的な製品例としては、水谷ペイントの「水性シリコン浸透ガード」や、日本ペイントの「水性マイティーシーラー」、各社が提供する「モニエルパワーバインダー」などが挙げられます。
これらの専用塗料は、粗いコンクリートの組織に深く吸い込みながら残ったスラリー粉をカチカチに包み込んで固め、新しく塗る上塗り塗料(ラジカル制御型やシリコン、フッ素、無機など)との間に強力な密着性(架橋構造)を作る重要な役割を果たします。
お家に届いた塗装工事の見積り書をチェックする際、単に「屋根塗装一式:〇〇円」や「下塗り(仕様任せ)」としか記載されていない場合は注意が必要です。
知識のある誠実な会社であれば、下塗りの項目に具体的な商品名(乾式洋瓦専用バインダー等)が明記されております。
さらに高圧洗浄の項目にも「スラリー層除去のための念入り洗浄」といった詳細な内容が計上されています。
また、塗料を塗った際に瓦の隙間が塞がって雨水の逃げ道がなくなります。
屋根裏に湿気や雨水が溜まって雨漏りを引き起こすのを防ぐための「縁切り(タスペーサー設置等)」の工程が計画に含まれているかどうかも、事前に確認しておくべき大切なチェックポイントです。
多くの一般のオーナー様や、経験の浅い訪問販売の営業マンが最も混同しやすいのが「セメント瓦」と「モニエル瓦」の違いです。
屋根に登らなくても、地上やベランダから1分で確実に見分けるプロの判別知識を紹介します。
小口(こぐち)のギザギザ模様をチェックする
最も確実な見分け方は、瓦の轩先側(下端)にあたる断面の形状を見ることです。
表面が滑らかなセメント瓦は小口がすっきりと平らにカットされていますが、モニエル瓦はコンクリートの型抜きの関係上、必ず全体が凸凹としたギザギザ模様の段差になっています。
1階の窓や2階のベランダから見える下屋根(げやね)があれば、その端を確認するだけで、我が家の屋根材にスラリー層が存在するかどうかが瞬時に分かります。
チョーキングとは違うザラザラした粉の質感
劣化したセメント瓦の外壁を触ると、塗料の成分が粉化する通常のチョーキング現象(白い粉が手に付く)が起きます。
一方で、トップコートの切れたモニエル瓦の表面をこすると、細かなセメントの砂粒や、着色されたスラリー層自体が古い角質のようにボロボロと粗いキメの粉になって剥がれ落ちてくるという、触感の大きな違いがあります。
1980年代から1990年代の洋風住宅の築年数
日本国内において、これらのヨーロッパ発祥の乾式洋瓦(クボタの洋瓦や日本モニエル社の製品)が爆発的なシェアを占めます。
多くのハウスメーカーがこぞって新築住宅に採用したのが1980年代から1990年代にかけてのブーム期です。
現在、築25年から40年前後を迎えるモダンな洋風の一戸建てで、屋根の波が大きくウェーブしている形状であれば、高確率でスラリー層を持つモニエル瓦であると予測することができます。
現在、日本国内におけるモニエル瓦の製造と販売は完全に終了しており、市場では手に入らない廃盤品(生産終了の建材)となっています。そのため、1枚の割れや欠けに対しても特殊な改修技術が必要となります。
解体現場や中古市場からの良質な瓦の確保ルート
メーカーに新品の在庫がないため、もし台風や地震によって瓦が1枚だけ割れてしまっても、通常の工務店では部分的な交換が難しく、全面張替えの大きな工事を提案されがちです。
私たちは、独自のネットワークを活用しております。
解体予定の現場から状態の良い廃盤瓦を丁寧に回収して保管しておくことで、1枚単位での部分差し替え修理を可能にします。
お客様の不要な出費を最小限に抑える取り組みを行っています。
高機能シーリング材とプライマーによるひび割れ成形
微細な亀裂や欠けであれば、無理に瓦を取り外さずに補修を行う方が雨仕舞のラインを崩さないため有効なケースがあります。
その際は、亀裂の奥に溜まった古いスラリー粉を丁寧に清掃した上で、ウレタンや変性シリコンなどの高耐久なシーリング材を充填し、表面を新築時の形状に合わせて成形する応急処置を行います。
これにより、毛細管現象による雨水の吸い上げと内部への侵入を完全にシャープに遮断することが可能です。
全体の経年劣化が著しい場合の超軽量金属屋根への葺き替え
瓦自体のコンクリート基材が中まで含水し、全体がボロボロに脆くなってしまっている場合は、塗装での長持ちが期待できないため、全面的な葺き替え工事が正解の選択肢となります。
その際は、重い瓦をすべて撤去します。
アイジー工業のスーパーガルテクトやニチハの横暖ルーフといった超軽量で断熱性能に優れた次世代の金属屋根(SGL鋼板)へ更新することをおすすめします。
屋根全体の重量が約10分から15分の1に減るため、地震の揺れによる建物の負荷を劇的に軽減します。
お家全体の耐震性能を飛躍的に向上させることができます。
大阪市内や東大阪市、高槻市などの都市部では、建物同士が非常に密接して建てられた狭小な立地にある戸建て住宅やアパート、ハイツが珍しくありません。
このような現場でモニエル瓦の点検やスラリー層の改修工事を行う際、私たちの「足場なし工法」が大きな効果を発揮します。
隣の家との隙間がわずか30cmから50cm程度しかない狭い場所では、従来の組み立て式足場を設置すること自体が困難であります。
隣地へのはみ出し(越境)による事前の交渉やトラブルの心配が付きまといます。
屋上や棟から特殊なロープで吊り下がりながら作業を行うロープアクセスであれば、敷地の制約を完全に無視して安全に屋根塗装や目地のコーキング修理、雨樋の交換工事を進めることができます。
仮設足場代のカットによる予算の有効活用: 一般的なリフォーム工事において、必ず発生する大きな出費が足場料金(約15万円から25万円)です。
このコストを丸ごと削減できるため、浮いた予算をワンランク上の遮熱塗料や高耐久なフッ素・無機プレミアム塗料の材料費に充てることが可能になります。
完全自社施工だからこそ中間マージンも一切なく、高いコストパフォーマンスと納得の仕上がりを両立できます。
足場の架設と解体に要する日数が丸ごと不要になるため、お申込みから全工程が終了するまでの流れが非常に迅速です。
さらに、工事期間中に足場を伝って不審者がベランダや2階の窓から侵入するリスクが完全にゼロになるため、プライバシーや防犯面を特に気にされる女性のオーナー様やアパートオーナー様からも、大変おすすめとの嬉しい口コミを多数いただいております。
要約すると、屋根リフォームや外壁塗装を初めて検討されるお客様から、専門ブログや知恵袋、当店の無料相談窓口へ多く寄せられるスラリー層に関する代表的な質問と回答を一覧で分かりやすく紹介します。
Q: 他社でモニエル瓦を塗装してもらい3年で剥がれてきました。手直しに火災保険は使えますか?
A: 大変心苦しいですが、業者の知識不足や高圧洗浄の手抜きによる「施工不良(塗膜剥離)」が原因のトラブルである場合、経年劣化や自然災害による被災とは認められないため、基本的に火災保険の適用対象外となってしまいます。
ただし、もし台風や強風、雹などの自然災害によって棟瓦のズレや物理的な破損が起きたことが直接のきっかけであれば、保険を活用できる可能性があります。
現在の正確な屋根の状態を知るためにも、一度ドローンによる無料診断や現地調査を専門マイスターへ任せることをお勧めします。
Q: モニエル瓦の表面に苔やカビが大量発生していますが、高圧洗浄だけで雨漏りは防げますか?
A: いいえ、高圧洗浄だけを行うと、脆くなった古いスラリー層を削り落とすことはできますが、瓦自体の防水性能は完全にゼロの「むき出しの状態」になってしまいます。
そのまま放置すると、雨水がコンクリート基材の内部へどんどん吸水され、住宅の木部や雨仕舞のシートを腐食させる深刻な二次被害に繋がります。
必ず洗浄の乾燥後に、専用のプライマーによる下塗りと、耐候性に優れた上塗り塗料による3回塗りの防水保護工事を行わなければいけません。
Q: 近くの塗装店から勧められた塗料名に専用バインダーの文字がありません。確認のコツはありますか?
A: 下塗り(プライマー・シーラー)の項目に、具体的なメーカー名と製品名(例:水性シリコン浸透ガード、水性マイティーシーラーなど)が書かれているか、あるいは担当者に「これは乾式洋瓦のスラリー層に対応した専用の下塗り材ですか」とはっきりと質問をして確認するのが一番確実なコツです。
単に「仕様任せの下塗り」や「一般外壁用シーラー」と書かれている場合は知識不足のリスクが高いため、セカンドオピニオンとして当店の無料相見積もりチェックメニューをぜひお気軽にご利用ください。
モニエル瓦の美観と優れた耐久性を長期にわたって快適に維持するための唯一の答えは、表面のスラリー層というデリケートな存在を正しく理解し、一切の手抜きのない高圧洗浄と専用のバインダー塗料を選定できる本物のプロの職人に工事を任せることに尽きます。
価格の安さだけで判断してしまい、数年後に塗膜が剥がれて剥離のやり直し費用で大きな後悔をしないためにも、最初の業者選びには慎重な検討を重ねてください。
今、お住まいの屋根の色褪せや、外壁サイディングのひび割れ、目地コーキングの隙間など、少しでもお家全体の防水性に不安や悩みをお持ちであれば、まずは気軽にプロの現地調査を活用して現状を正確に把握することから始めてみましょう。
株式会社ディーマンでは、大阪を中心に地域密着の事業を展開しております。
建設業の許可を正当に取得した正規の塗装・防水の専門店として、本日も多くの現場で誠実な施工を心がけております。
他社では足場が組めないと断られた密集地の物件であっても、自慢の足場なし工法(ロープアクセス)を駆使します。
短い工期で高品質な仕上がりを納得の価格プランで提供いたします。
0120から始まるフリーダイヤル、またはWEBサイトの問合せフォームより、皆様からの無料点検や見積りのご依頼をスタッフ一同、心よりお待ちしております。