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コラム |
2025.11.03
マンションの大規模修繕や外壁塗装工事が始まると、多くの居住者の方々が直面する大きな悩みの一つが、塗料の「臭い」が室内に入り込んでしまうことです。
特に、窓を閉め切っているにも関わらず、独特のシンナーのような強い刺激臭が部屋に充満してしまう状況は、日常生活に深刻な影響を与えるだけでなく、健康への不安を抱えることにも繋がります。
「マンション 外壁塗装 部屋が臭い 換気扇」という検索をされる方は、この問題をすぐにでも解決したいという強い思いを持っているはずです。
今回の記事は、マンションの居住者、オーナー、管理組合の担当者の皆様を対象に、外壁塗装工事中に発生する臭いの原因を正確に特定し、換気扇の使用を含めた、効果的かつ具体的な対策を完全に解説します。
皆様の不安を軽減し、快適な生活を取り戻すための道筋を示します。
特に、大阪で外壁塗装を検討されている方には、臭いや工事中のストレスを最小限に抑える私たちの独自技術である「足場なし工法」を紹介し、優良な業者選びのポイントまで徹底的にお伝えします。
適切な知識と対策を持てば、塗装工事の期間も安心して過ごすことが可能です。
外壁塗装の臭いの原因は、主に塗料に含まれる揮発性有機化合物(VOC)です。
この刺激臭の正体と、臭いが部屋に入ってきてしまう構造的な原因を理解することが、対策の第一歩となります。
外壁塗装 臭い 原因の中心となるVOCとは、常温で空気中に揮発(蒸発)する性質を持った有機溶剤などの化学物質の総称です。
塗料の主成分や希釈に使われるシンナー(キシレンやトルエンなどが含まれる)などがこれに該当します。
油性塗料(溶剤系塗料)の臭い:油性塗料は、シンナーなどの有機溶剤を多く含んでおり、乾燥の過程で大量のVOCが揮発するため、強い刺激臭が発生します。この臭気が外壁塗装の最も大きな臭いの原因です。
水性塗料の臭い:水性塗料は、主成分が水であり、油性塗料と比べてVOCの含有量が極めて少ないため、臭いは弱く、ほとんど気にならない場合も多くあります。低VOC塗料として近年、選択されることが増えています。
シーリング材や接着剤の臭い:塗装工事の前段階で行われるシーリング工事や下地補修で使用される接着剤も、有機溶剤を含んでいるため、臭いの原因の一つとなります。
外壁塗装中に部屋に臭いが入ってきてしまう主な通り道は、換気に関する箇所と小さな隙間です。
換気口・給気口:最も臭いが入り込みやすいのが、マンションに設置されている24時間換気システムの給気口や、エアコンの室外機周辺の隙間です。外気を取り込む際に、塗料の臭いを含んだ空気も一緒に入室内に取り込んでしまう可能性があります。
窓やサッシの隙間:窓を閉め切っていても、経年劣化したサッシのゴムパッキンの隙間や、エアコン配管の穴などの小さな隙間から、濃縮された塗料の臭気が入り込むことがあります。
換気扇の逆流:塗装作業を行っている部屋の近くで、キッチンやトイレの換気扇(排気)を回すと、排気した分の空気をどこかから吸い込もうとする力が生じ、その空気の通り道として、外の臭いが窓や給気口から逆流して入り込む可能性があります。
外壁塗装工事中の臭いを軽減するためには、換気扇を単に「止める」だけでなく、状況に応じた適切な使用と他の対策の併用が不可欠です。
換気扇は臭いの原因となるVOCを除去する効果も持っている反面、使い方を間違えると臭いを室内に引き込む原因にもなります。
塗装作業中は基本ストップ:塗装作業を行っている日中の時間帯は、外の臭気を引き込んでしまうリスクを避けるため、キッチン、トイレ、風呂の換気扇や24時間換気システムの使用を止める(停止する)ことが基本です。現場監督から指示がある場合は、必ず守る必要があります。
夜間の換気と空気の流れ:作業が終了し、塗料の乾燥が進む夜間や早朝は、臭いが比較的少ない風上の窓を少し開け、風下の換気扇(排気)を回し、空気を排出する流れを作ることが有効です。
高圧洗浄中の停止も必要:塗装工事の初期に行われる高圧洗浄時も、汚れと水が換気口から入り込んでしまう可能性があるため、換気扇も止めるように業者から求められます。
換気扇の使用を調整する以外にも、臭いの侵入を防ぎ、室内の臭気を除去する対策を複数組み合わせることが効果的です。
窓と換気口の密閉:塗装作業の時間帯は、窓やサッシをしっかり閉めるのはもちろん、特に臭いが強い日は、換気口(給気口)を一時的に閉鎖するか、隙間を養生テープで塞ぐ(目張りする)ことが有効です。ただし、密閉しすぎると、換気が不足し、室内空気の質が悪くなる可能性もあるため、作業が終わった後は必ず開けることが大切です。
空気清浄機の活用:高性能なフィルター(活性炭フィルターなど)を搭載した空気清浄機は、VOCの分子を吸着し、臭いを軽減する効果が期待できます。寝室や長時間過ごす場所で利用するのがおすすめです。
水性塗料を選ぶ:可能であれば、低臭で低VOCの水性塗料を使用するように管理会社や業者に交渉することが、根本的な解決策となります。
脱臭剤・消臭剤の設置:市販の活性炭入りの脱臭剤や、天然成分の消臭剤を部屋の角や窓際に多く置くことで、臭いを吸着し、軽減する助けとなります。
外出計画の策定:最も臭いが強く発生する塗装作業の時間帯は、図書館やカフェ、実家などに外出(避難)し、長時間室内で過ごすことを避けるのが一番の対策です。特に、体の弱い方(高齢者、妊婦、赤ちゃん、ペット)は、一時的なホテル滞在やウィークリーマンションへの避難も検討する価値があります。
芳香剤の使用は避ける:臭いを一時的に紛らわせるために芳香剤を使うことは、VOCと芳香剤の化学物質が混ざり、逆効果になることがあるため、原則避けるべきです。
エアコンの設定:エアコンは基本的に室内の空気を循環させているため、運転自体は可能ですが、外気取り込み機能がある場合は、その機能をオフにする必要があります。
換気時間の調整:作業終了の連絡を受けた後、すぐに窓を開けるのではなく、しばらく待ってから(目安として1時間程度)、短時間で一気に換気を行い、また閉める方法も有効です。
業者とのコミュニケーション:塗装工程のスケジュール表を確認し、自分の部屋の近くでの塗装作業日時を把握し、特に臭いに敏感なことを事前に伝えて配慮を求めておくことが大切です。
塗料の臭いは不快なだけでなく、VOCの影響で体調不良や、長期的にシックハウス症候群の症状を引き起こす可能性もあるため、特に注意が必要です。
外壁塗装の臭気対策を怠ると、VOCが原因で以下のような症状が出る可能性があります。
急性の症状:強い刺激臭を吸い込むことで、目や喉の刺激(痛み)、頭痛、吐き気、めまい、皮膚のアレルギー反応などが発生する場合があります。特に、体質が敏感な方や、呼吸器系に持病を持つ方は注意が必要です。
シックハウス症候群との関連:シックハウス症候群は、建材や家具から揮発するVOCが原因で起こる健康被害ですが、外壁塗装時のVOC曝露が、この症状を悪化させる要因となることも考えられます。対策として、低VOC塗料の選択や、十分な換気が重要です。
VOCの基準と法規制:国はシックハウス症候群を防止するため、建築基準法で24時間換気システムの設置を義務付け、VOCの室内濃度にガイドライン値を定めています。
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001377536.pdf
赤ちゃんや嗅覚の鋭いペット(猫や犬など)がいる家庭では、人間以上に臭いの影響を受けやすいため、慎重な対応が求められます。
赤ちゃんへの配慮:赤ちゃんは大人と比べて、体重当たりの空気摂取量が多く、VOCの影響を受けやすい傾向にあります。塗装作業が行われる期間は、親戚の家や実家、ベビーホテルなどへの一時的な避難を最優先で検討すべきです。どうしても外出が難しい場合は、HEPAフィルター搭載の空気清浄機を活用し、換気回数を増やす工夫を行いましょう。
ペットへの対策:ペットは人間の何倍も臭いに敏感です。動物病院やペットホテルに預ける、または工事の影響を受けにくい部屋(玄関側、風上側)にケージを移動させ、換気対策を徹底する必要があります。
専門家への相談:体調不良が続いたり、ペットに異常が見られた場合は、無理せず、医師や獣医師、専門家に相談し、適切な対応を取ってください。
マンションでの外壁塗装は、一戸建てのリフォームと異なり、全住民の生活に影響を及ぼすため、塗料選びが非常に重要です。
外壁塗装の臭いを根本的に解決するためには、低VOC塗料の選択を検討する必要があります。
塗料の主成分によって、臭いの程度は大きく異なります。
溶剤系塗料(油性):耐久性や密着性が優れている反面、有機溶剤の使用が多く、強い臭気(シンナー臭)が発生します。長期間臭いが残る可能性もあります。
水性塗料:水を希釈剤として使用するため、VOC含有量が少なく、臭いもほとんど気になりません。近年は、耐久性も向上しており、環境や健康に配慮した選択肢として人気が高まっています。特に、居住中のマンション塗装におすすめです。
低VOC塗料:VOCの含有量を極力抑えた塗料で、シックハウス症候群の原因物質の排出を最小限に抑えます。居住者の健康と安全を最優先に考える場合、この選択が重要となります。
管理組合やオーナー様が塗料を選定する際は、価格だけでなく、居住者の健康への配慮と臭気対策を最優先すべきです。
塗料選定の交渉:見積もり段階で、業者に低VOC塗料や水性塗料の使用を強く要望し、その製品のVOC含有量を確認する必要があります。
若干、費用が高くなる可能性もありますが、居住者の満足度と健康被害のリスク軽減を考慮すると、投資価値は十分にあります。
臭いの少ない下塗り材:臭いは上塗り材だけでなく、下塗り材やシーリング材からも発生します。
全ての工程で、低臭タイプの製品を使用することを業者に求めましょう。
施工実績の確認:低VOC塗料の取り扱い実績が豊富で、居住中のマンション塗装への配慮ができる専門業者を選ぶことが大切です。
通常、塗装工事の臭いは2~3日程度で軽減されますが、もし長引く場合や、換気対策が難しい場合は、追加的な対処と、業者との円滑な連携が必要です。
天候の影響や、換気が構造的に難しい部屋で臭いが残る場合は、下記のアイテムを活用した緊急対処を行いましょう。
活性炭の活用:市販の粒状活性炭は、VOCの分子を強力に吸着する能力があります。小皿に入れて、臭いの気になる場所(窓際、換気口付近)に複数設置するのがおすすめです。
サーキュレーターの利用:換気扇を回せない時間帯は、サーキュレーターを使って室内の空気を循環させることで、臭い成分が一部に留まるのを防ぐ効果があります。窓を開けて換気する際に、空気の排出を促すために併用するのも有効です
空気清浄機のフィルター交換:空気清浄機を長時間使用した後、吸着したVOCが飽和状態になり、効果が落ちる可能性があるため、フィルターの清掃や交換を検討する必要があります。
居住者の苦情や体調不良を防ぐためには、業者による事前準備と作業中の配慮が欠かせません。
臭いに敏感な部屋の通知:特に、高齢者や赤ちゃんのいる部屋、寝室など、臭いに敏感な部屋がある場合は、事前に管理会社や現場監督に伝えておく必要があります。業者は、その部屋の近くの塗装作業を、比較的臭いの少ない水性塗料で行ったり、作業時間を調整するなどの配慮を行うことが可能です。
体調不良時の対応:もし臭いが原因で、頭痛や吐き気などの体調不良が発生した場合は、すぐに作業を一時的に停止し、換気対策を行ってもらうよう、管理会社経由で業者に連絡する必要があります。業者は、居住者の健康と安全に対する責任があります。
大阪の都市部では、建物が密集しているため、外壁塗装時の臭いや騒音の問題が、より深刻になりやすい傾向にあります。
私たちは、その問題を根本から解決する独自技術を提供しています。
私たちは、大阪を中心に、高所作業車やブランコ足場を使った「足場なし工法」(ロープアクセス技術)による外壁塗装を承っています。
塗料選定の柔軟性の向上:足場がないため、工事期間全体が短縮でき、居住者への臭い影響期間も短くなります。また、足場設置時の騒音や振動問題も一切発生しません。
臭い対策の重点化:足場設置費用が不要となる分、低VOC塗料の選択や、周辺環境への配慮など、居住者の快適な生活を最優先するためのコスト配分が可能となります。
換気対策との両立:足場全面の養生シートが不要な場合もあり、部分的に窓の開閉や換気が行いやすい環境を維持できる可能性が高まります。
弊社は、創業以来、大阪の様々な集合住宅の塗装を手掛けてきた経験と実績に基づき、居住者の皆様が「臭わない」と感じる施工を提供するために、以下の点を徹底しています。
超低VOC塗料の積極採用:油性塗料の選択肢が必要な場合でも、臭気成分をゼロに近づけた、業界トップレベルの超低VOC塗料を積極的に提案・使用します。
工程表の個別調整:入居者様の生活時間や、体調不良者の有無を事前に確認し、塗装工程を個別に調整するなど、きめ細かい配慮を行います。
臭いの原因物質のリアルタイム測定:ご要望があれば、簡易的なVOC測定器を使用し、室内空気中の揮発性化学物質の濃度を測定するサービスも提供可能です。
換気口からの臭い侵入は、換気扇を止めても起こる場合があります。物理的な対策が必要です。
給気口の一時閉鎖と目張り:塗装作業時は、給気口のフタを閉め、さらに上から養生テープを貼って密閉することで、外気の流入と臭いの侵入をシャットアウトできます。
作業時間外は、必ずテープを剥がして換気を再開する必要があります。
フィルターの活用:換気口に、VOCを吸着する能力がある活性炭入りの特殊フィルターを設置することも有効な手段です。
ただし、フィルターを設置すると換気効率が落ちるため、使用期間は業者と相談して決めましょう。
業者による排気口の養生:24時間換気システムの排気口が塗装箇所に近い場合や、塗料が付着する可能性がある場合は、業者が排気口を養生シートで覆います。
この場合は、換気扇の稼働は止める必要があります。
マンションの外壁塗装工事中に部屋が臭い問題は、塗料の種類(VOC)が原因であり、「換気扇の停止」や「窓の密閉」、「低VOC塗料の選択」など、複合的な対策を講じることで、大幅に軽減可能です。
居住者様は、「換気扇の正しい使い方」を理解し、「窓の目張り」や「空気清浄機の活用」など、ご自身でできる対処法を実践することが大切です。
管理組合様やオーナー様は、優良な業者を選ぶ際に、単に価格だけでなく、「低VOC塗料の積極採用」や「居住者の健康への配慮」を最優先する姿勢を持った業者を選定することが、工事全体の成功と、住民満足度の向上に繋がります。
大阪で、「騒音なし」「臭い影響の最小限化」を実現したい場合は、足場設置費用を大幅に削減し、工期も短縮できる私たちの「足場なし工法」をぜひ一度ご検討ください。
専門スタッフが、貴社の建物の状況に合わせた、最適な塗装プランを無料で提案いたします。
A. 臭いの原因となるVOCの揮発は、塗料の乾燥時間と密接に関係しています。
一般的に、塗装作業直後が最も臭いが強く、丸1日~2日程度で大幅に軽減されます。
ただし、油性塗料(溶剤系)を使用した場合や、気温が低い、湿度が高いなどの環境下では、数日~1週間程度残る可能性もあります。
作業工程を確認し、長引く場合は、換気対策や空気清浄機の併用を行いましょう。
A. マンションに設置義務のある24時間換気システムは、シックハウス症候群対策として有効です。
しかし、外壁塗装工事中に換気扇を回すと、外の臭いや汚染物質を室内に引き込んでしまうリスクが発生します。
そのため、塗装作業中の日中は一時的に換気扇を止めることが推奨されます。
臭いの原因となるVOCの揮発が収まる夜間や早朝に、窓を開けて集中的に換気を行い、24時間換気の不足を補うことが大切です。
A. 低VOC塗料は、油性塗料と比べると臭いは大幅に少ないですが、「完全に無臭」とは限りません。
塗料の種類(水性系)によっても程度は異なりますが、わずかに塗料独特の臭いが残る場合があります。
ただし、この臭いは、人体に与える刺激が少なくなるように配慮された成分によるものであり、人体への影響リスクは大幅に軽減されています。
A. エアコンは、基本的に室内の空気を循環させているため、外気取り込み機能を使わなければ、稼働させても問題はありません。
むしろ、窓を閉め切った室内の空気を循環させることで、カビ防止や、空気のよどみを防ぐ効果が期待できます。
ただし、外気取り込み機能がある場合は、臭いを引き込む可能性があるため、必ずオフに設定する必要があります。
念のため、エアコンの室外機周辺の隙間からの臭い侵入にも注意しましょう。
A. 施工業者は、居住者の生活環境に配慮する責任があります。
臭いが何日も続く、または体調不良が発生した場合は、管理会社経由で速やかに現場監督に連絡を入れましょう。
業者は、塗料の乾燥を促すために送風機を設置したり、該当箇所の養生を調整したり、低VOC塗料への塗り替え(ケースは稀)を検討するなどの対処を行う可能性があります。
我慢せず、状況を正確に伝えることが大切です。
A. キッチンや浴室の換気扇のフィルター交換は、臭い対策として直接的な効果は限定的です。換気扇の主な役割は「排気」です。
フィルターは主に油汚れや埃を除去するためです。
しかし、24時間換気システムの給気口フィルターを、活性炭などのVOC吸着能力を持った高性能なフィルターに一時的に交換することは、臭い成分の室内侵入を物理的に防ぐ上で有効です。
A. 窓のサッシの隙間を塞ぐためには、「養生テープ」や「マスキングテープ」を使用するのがおすすめです。
これらは、粘着力が強すぎず、剥がす際に窓枠やサッシに糊が残る心配が少ないためです。
ただし、長時間貼りっぱなしにすると、跡が残る可能性があるため、塗装作業時間外は剥がして換気を行いましょう。
特に臭いが強い日の日中のみ使用するなど、メリハリをつけることが大切です。