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コラム |
2025.05.02
外壁塗装を検討されている皆さま、足場について調べている中で「枠組足場(わくぐみあしば)」という言葉を目にしたことはありますか?
「くさび式足場」と並んで、日本の建築現場でよく見られる足場の種類です。
しかし、
「枠組足場って具体的にどんな足場なの?」
「一般住宅の外壁塗装でも使うの?」「費用はどれくらい違うの?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、皆さまの疑問を解消するために、
枠組足場とは何か
その特徴
メリット・デメリット
一般住宅の外壁塗装で主流のくさび式足場との違い
さらには気になる費用(単価・相場)
について、分かりやすく解説します。
足場への理解を深め、より安心して外壁塗装工事に臨むための参考にしてください。
外壁塗装工事において、足場は作業員の安全確保と、高品質な施工を実現するために不可欠です。高所での作業を安定した状態で行うことで、塗りムラや塗料の飛散を防ぎ、美しい仕上がりにつながります。
足場にはいくつかの種類がありますが、主なものとして以下の二つが挙げられます。
部材をハンマーで緊結部を打ち込んで組み立てる方式。一般住宅などの低層・中層建築で広く使われています。
門型の基本部材を積み重ねて組み立てる方式。
比較的高層の建物で多く見られます。
この記事では、この「枠組足場」に焦点を当ててご紹介します。
枠組足場は、あらかじめ工場で組み立てられた門型の基本部材である「建枠(たてわく)」を主要な構造体として、
ジャッキベース
ブレース(筋交い)
布板(踏板)といった部材を組み合わせて積み上げていく足場です。
その見た目からユニット足場と呼ばれることもあります。
他の足場に比べて部材一つ一つが大きく頑丈なのが特徴です。
枠組足場が主にビルやマンションなどの建設現場で利用されるのには、その構造による特徴があります。
主要部材である建枠が非常に頑丈なため、足場全体の強度が高く、安定性に優れています。
高層に積み上げても、風や揺れに対して高い耐久性を持ちます。
高い強度と安定性から、マンションやビルなどの比較的高層の建物の工事に適しています。
主要部材が大きい分、組み立てや解体の際に比較的広いスペースが必要となります。
部材一つ一つが大きくて重いため、運搬や高所への持ち上げに手間がかかる場合があります。
これらの特徴により、枠組足場は安全性と安定性が重視される大規模な工事現場で選ばれることが多いのです。
枠組足場の特徴を踏まえた上で、メリットとデメリットを整理しましょう。
【メリット】
高い安定性と安全性: 強固な構造により、高所作業における安全性が非常に高いです。
高層建築への適用: 高い強度を活かして、高層の建物にも安全に設置できます。
作業床の広さ: 布板を設置する作業床が広く、資材を置いたり作業員が移動したりしやすいため、作業効率が向上する場合があります。
【デメリット】
設置スペースが必要: 部材が大きいため、狭小地や敷地に余裕のない場所への設置には不向きです。
組み立て・解体に手間がかかる傾向: 部材の大きさと重量から、組み立てや解体に比較的時間がかかり、専門的な知識と技術が必要です。
コストが比較的高め: 一般的に、くさび式足場に比べて部材費用や設置・解体費用が高くなる傾向があります。
複雑な形状への対応が難しい場合がある: 建物の形状が複雑な場合、枠組足場では対応が難しいことがあります。(くさび式足場の方が柔軟に対応できます)
外壁塗装で足場を検討する際、多くの場合はくさび式足場が候補に挙がります。
ここで、枠組足場とくさび式足場の違いを比較してみましょう。