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2025.07.02

外壁塗装の契約書で失敗しない!確認すべき注意点とトラブル回避術

「外壁塗装の契約書を業者からもらったけど、専門用語が多くて内容がよくわからない…」

「この契約書、自分にとって不利な内容が書かれていないか心配だ…」

「契約してしまってから後悔したくないけれど、何に注意したらいいのか分からない…」

もしあなたが、外壁塗装工事を検討する中で、そんな契約書に関する悩みや不安を抱えているなら、まさにこの記事があなたの解決策となるでしょう。

外壁塗装は住宅の大切なメンテナンスです。

高額な費用が発生します。

だからこそ、業者との契約は非常に重要なステップなのです。

残念ながら、外壁塗装業界には、知識がないことをいいことに、不透明な契約書で不当な請求をしたり、手抜き工事を行ったりする悪徳業者が存在するのも事実です。

契約書の内容をしっかり確認せずに安易に署名・捺印してしまうと、後になって思ってもみなかったトラブルに巻き込まれる可能性があります。

しかし、安心してください。

この記事を読めば、あなたは外壁塗装の契約書で失敗しないための知識と方法を得ることができます。

この記事では、外壁塗装の専門業者である私たちが、

外壁塗装の契約書に記載されるべき必須項目

悪徳業者が使う契約書の手口と具体的な対策

クーリングオフ制度の正しい理解と利用方法

契約前に必ず確認すべき重要事項

トラブルを未然に防ぐための業者選びのポイント

といった、外壁塗装の「契約書」に焦点を当てます。

あなたの大切な住まいを守るための完璧な情報を提供します。

ぜひ最後までお読みいただき、後悔のない外壁塗装を実現してください。

外壁塗装の契約書に記載されるべき必須項目

法的根拠と契約書の重要性

外壁塗装工事は、請負契約という形で業者と施主(お客様)の間で交わされます。

請負契約とは、業者が特定の工事を完成させることを約束します。

施主がその結果に対して報酬(費用)を支払うという契約です。

この契約を書面で交わすことは、民法上も重要な意味を持ちます。

契約書を交わす目的は、業者と施主の両者が

工事内容

費用

期間

支払い条件

保証

など、すべての取り決めを明確に認識し、後のトラブルを防止することにあります。

口約束だけでは、後々「言った」「言わない」の問題に発展しやすく、証拠がないため解決が難しいケースが多くなります。

契約書は、万が一トラブルが発生した際に、双方の権利と義務を証明する重要な書類となるのです。

そのため、契約書の内容をしっかり確認し、納得した上で署名・捺印することが何よりも重要です。

必須の契約書チェック項目一覧

外壁塗装の契約書には、トラブルを避けるために必ず記載されていなければならない項目が多くあります。

契約書を受け取ったら、以下の項目を一つ一つ確認しましょう。

1. 工事名称と工事場所

工事名称: 「外壁塗装工事」など、具体的な工事の名称が記載されているか確認します。

工事場所: あなたの住宅の住所が正確に記載されているか確認します。

2. 工事内容の詳細

この項目が最も重要です。

見積書の内容と照らし合わせながら、詳細を確認しましょう。

塗装箇所: 外壁だけでなく、屋根、軒天、破風板、雨樋、雨戸、シャッター、水切り、玄関ドア、窓枠などの付帯部分も含め、どこまで塗装の範囲に含まれているか明確に記載されているか。

使用塗料: 塗料のメーカー名、製品名、種類(シリコン、フッ素、無機など)、色の指定、グレードがすべて明確に記載されているか。

塗装工程: 下塗り、中塗り、上塗りなど、塗装の回数が明確に記載されているか。

下地処理: ひび割れ補修、シーリング補修、高圧洗浄など、具体的な下地処理の内容と方法が記載されているか。

3. 工事期間

着工日と完了日: 工事の始まりと終わりの日付が明確に記載されているか。

工期の延長に関する条件: 天候不良など、やむを得ない理由で工期が延長される場合の取り決めが記載されているか。

4. 請負代金と支払い条件

工事費用の総額: 見積書の金額と相違がないか確認します。

支払い時期と方法: 契約時、着工時、中間、完了時など、どのタイミングでいくら支払うのか、現金か振込かなど、具体的な支払い条件が記載されているか。

5. 保証内容とアフターサービス

保証期間: 塗装工事に対する保証期間が明確に記載されているか。一般的に塗料の耐用年数に準じた期間が多いです。

保証対象: 塗膜の剥がれ、色あせ、ひび割れなど、どのような不具合が保証の対象となるのか記載されているか。

保証書の発行: 工事完了後に保証書が発行されるか、その旨が記載されているか。

アフターサービス: 定期点検やメンテナンス相談など、アフターサービスの内容が記載されているか。

6. クーリングオフに関する事項

クーリングオフ制度説明: 契約後、8日以内であれば無条件で契約解除ができるクーリングオフ制度について、書面で説明が記載されているか。特に訪問販売での契約では必須です。

7. 瑕疵担保責任(契約不適合責任)

瑕疵担保責任期間内容: 工事に不具合があった場合に、業者が補修や損害賠償の責任を負う期間と内容が記載されているか。民法改正により「契約不適合責任」と名称が変更されています。

8. その他

解約に関する事項: 契約解除の条件や、その際の費用負担について記載されているか。

損害賠償に関する事項: 工事中の事故や近隣への損害など、万が一のトラブル時の責任範囲が記載されているか。

担当者および連絡先: 業者の会社名、住所、電話番号、担当者名が明確に記載されているか。

これらの項目をすべて確認し、少しでも不明な点があれば、納得できるまで業者に質問しましょう。

 

悪徳業者の契約書を見抜く手口と対策

情報がほとんどない「飛び込み営業」の契約書事例

私は外壁塗装の専門業者として長年業務に携わっていますが、過去に無料相談で、お客様から悪徳業者の典型的な手口である「飛び込み営業」で交わされた契約書を見せられた経験があります。

そのお客様は、突然自宅を訪れた業者の営業マンから、「今ならキャンペーン中で、特別価格で塗装工事ができます!」と強引な勧誘を受け、その場で契約してしまったそうです。

見せていただいた契約書は、A4用紙1枚程度で、ほとんど情報が記載されていない簡素なものでした。

具体的には、

工事内容: 「外壁塗装工事 一式」としか書かれていない。塗料の種類やメーカー名、塗装工程、下地処理の詳細などは一切不明。

費用: 総金額が記載されているのみで、見積書のような内訳は全くない。足場代や補修費もすべて「一式」に含まれていると説明されたそうです。

工期: 「約〇週間」と大まかな期間が書かれているだけで、着工日や完了日は不明。

保証: 「保証あり」とだけ書かれ、保証期間や保証内容の詳細は一切記載されていない。

クーリングオフ: クーリングオフ制度に関する記載が全くない、あるいは非常に分かりにくい場所に小さな文字で書かれているだけ。

お客様は「契約しちゃったんだけど、なんか不安で…」とお困りの様子でした。

この契約書では、

何が工事されるのか

品質はどうなのか

不具合が発生した際にどうなるのか

が全く分からず、業者の言いなりになってしまう可能性が非常に高い状態でした。

私が契約書の不備を指摘し、お客様は国民生活センターにも相談された結果、クーリングオフ制度を利用して契約解除することができました。

しかし、もしクーリングオフ期間を過ぎていたら、高額な違約金を請求されたり、手抜き工事をされても泣き寝入りするしかなかったかもしれません。

この経験からも、契約書の内容をしっかり確認すること、そして「飛び込み営業」や「その場で契約」を迫る業者には注意が必要であることを痛感しました。

信頼できる業者は、契約を急かすことなく、契約書の内容を丁寧に説明してくれるはずです。

悪徳業者が使う具体的な手口と対策

悪徳業者は、顧客の知識不足や不安を利用して、不当な契約を迫る様々な手口を使います。

1. 契約を急かす

「今すぐ契約すれば割引になる」

「今日中に契約しないとキャンペーンが終わってしまう」

などと、考える時間を与えずに契約を急かします。

対策: どんなに魅力的な話でも、その場で契約することは絶対に避けましょう。

「家族と相談したい」

「他の業者の見積もりも見てから決めたい」

と伝えてください。

きっぱりと断る勇気を持ちましょう。

2. 「一式」表記の多い契約書

見積書と同様に、契約書の項目が「一式」と大まかにしか記載されていない場合は要注意です。

詳細が不明なため、手抜き工事や不当な追加請求に繋がりやすくなります。

対策: 契約書の内容を隅々まで確認してください。

不明な項目は必ず業者に詳細な説明を求めましょう。

納得がいくまで説明が得られない場合は、契約をしないという強い決断も必要です。

3. 不安を煽る営業トーク

「外壁がこのままでは雨漏りする」

「家が倒壊する可能性がある」

など、過度に不安を煽り、緊急性を強調して契約を迫ります。

対策: 本当に緊急な補修が必要なのか、複数の業者に診断を依頼し、比較検討しましょう。

信頼できる業者は、適切な診断と根拠に基づいた説明を行います。

4. 不必要な工事の提案

必要のない工事や、効果の薄い高額な塗料などを提案してくるケースもあります。

対策: 見積書の内容をしっかり確認しましょう。

不要と思われる工事や高額な塗料については、その必要性や効果について業者に詳しく質問しましょう。

複数の業者の意見を聞くことも重要です。

5. 口約束が多い

契約書に記載されていない口約束は、後々トラブルの原因となります。

「これはサービスでやっておくよ」

「契約書には書けないけど、絶対保証するから安心して」

といった口約束には注意が必要です。

対策: 約束事はすべて契約書に記載してもらいましょう。

書面に残すことで、後のトラブルを防止できます。

 

契約後のトラブル対策:クーリングオフと瑕疵担保責任

クーリングオフ制度の正しい理解と利用方法

外壁塗装の契約において、消費者保護の観点から重要な制度が「クーリングオフ制度」です。

クーリングオフとは?

クーリングオフ制度は、訪問販売や電話勧誘販売など、不意打ち的な勧誘で契約してしまった場合に、契約から一定期間以内であれば無条件で契約解除できる制度です。

外壁塗装では、自宅への訪問販売で契約を交わした場合に適用されることが多くなります。

適用期間: 契約書を受け取った日から8日以内(訪問販売の場合)。

対象外となるケース:

業者からの勧誘ではなく、自分から店舗を訪れて契約した場合。

自分から業者を呼び出して見積もりを依頼し、契約した場合(多くの場合、ネットでの一括見積もりサイトを利用して依頼した場合などがこれに該当します)。

工事金額が3,000円未満の場合。

クーリングオフの方法

クーリングオフを行いたい場合は、必ず書面(はがきや内容証明郵便)で業者に通知します。

電話や口頭での連絡だけでは、後日「聞いていない」と言われてしまう可能性があるため、証拠を残すためにも書面が必須です。

記載内容:

契約書の契約日

契約した商品(外壁塗装工事など)の名称

契約金額

業者の会社名と住所

施主の氏名と住所、捺印

「契約解除を行います」という明確な意思表示

送付方法

簡易書留

特定記録郵便

内容証明郵便

など、差出た日と内容が記録に残る方法で送りましょう。

クーリングオフの期間は、書面を発信した日から数えられます。

クーリングオフ制度について不明な点があれば、国民生活センターや消費者ホットライン(電話番号: 188)に相談することをおすすめします。

瑕疵担保責任(契約不適合責任)と保証

外壁塗装工事が完了した後で、施工に不具合(瑕疵)が見つかった場合に、業者が責任を負う制度が「瑕疵担保責任」です。

民法改正により、2020年4月1日からは「契約不適合責任」という名称に変更されています。

契約不適合責任とは?

契約不適合責任とは、引き渡した工事の内容が、契約内容に適合しない場合に、業者が補修や損害賠償などの責任を負うことです。

例えば、

「指定した塗料が使われていない」

「塗膜が数か月で剥がれてきた」

「雨漏りが発生した」

などの場合がこれに該当します。

期間: 契約内容や業者の約款によって異なります。

一般的に引き渡しから1年~10年程度と定められていることが多いです。

民法では、不適合を知った時から1年以内に業者へ通知する必要があります。

保証書とアフターサービスの重要性

契約不適合責任とは別に、業者が独自に提供する「保証制度」も非常に重要です。

保証書は、塗装工事の完了後に業者から発行される書面で、保証期間や保証内容が詳細に記載されています。

保証期間: 塗料の種類やグレードによって異なりますが、シリコン塗料で5年~10年、フッ素塗料で10年~15年程度が一般的です。

保証内容: 「塗膜の剥がれ」「著しい色あせ」「ひび割れ(特定の条件下)」など、具体的に何が保証の対象となるかが記載されます。自然災害による損害は対象外となるケースがほとんどです。

アフターサービス: 定期点検やメンテナンス相談など、工事完了後のフォロー体制も重要です。長期的に安心して住まいを維持するためには、アフターサービスが充実している業者を選ぶことが大切です。

契約書を交わす際には、保証書の有無や内容についても必ず確認し、納得した上で契約を交わしましょう。

 

契約前の最終チェック!後悔しないための業者選びと対策

優良業者を選ぶための最終確認ポイント

外壁塗装で失敗しないためには、契約書の内容だけでなく、業者そのものをしっかり見極めることが重要です。

複数業者から相見積もりを取る

最低でも3社から見積もりを取得しましょう。

内容と費用を比較検討しましょう。

費用の安さだけで選ぶのではなく、見積書の透明性や担当者の対応も重要な判断基準となります。

見積書の内容が詳細か

前述の通り、

各項目単価

数量

使用塗料

塗装工程

下地処理

などが明確記載されているか確認しましょう。

「一式」表記が多い業者は避けるべきです。

診断内容と説明が丁寧か

契約前に無料の現地調査を行ってもらいましょう。

外壁の劣化症状を詳細に診断してもらいます。

その内容を写真や図面を用いて分かりやすく説明してくれる業者を選びましょう。

不明な点を質問した際に、納得がいくまで回答してくれるかどうかも重要です。

施工実績とお客様の声

業者のウェブサイトなどで、過去の施工実績やお客様の声が公開されているか確認しましょう。

実際に工事を依頼した方の評価は信頼の目安となります。

可能であれば、近隣の施工事例を見せてもらうのも良いでしょう。

許可や資格、保険の有無

建設業許可(塗装工事の場合は「建築一式工事」または「塗装工事」)、一級塗装技能士などの資格を保有している職人が在籍しているか確認しましょう。

また、万が一の工事中の事故に備えましょう。

損害賠償保険に加入している業者は安心です。

地域密着型かどうか: 地元に根ざした地域密着型の業者は、迅速な対応やきめ細やかなサービスが期待できます。

トラブル時にも安心です。

長い付き合いができる業者を選ぶことをおすすめします。

これらのポイントを総合的に判断し、信頼できる業者を選ぶことが、外壁塗装を成功させる鍵となります。

 

契約書を理解し、後悔のない外壁塗装を

 

この記事では、

外壁塗装の契約書の重要性

記載されるべき必須項目

悪徳業者の手口と対策

クーリングオフ制度

瑕疵担保責任

について詳しく解説しました。

外壁塗装は、あなたの大切な住宅を守るための重要な投資です。

高額な費用が発生する工事だからこそ、業者との契約は慎重に行いましょう。

契約書の内容を隅々まで理解することが何よりも重要です。

透明性のない「一式」見積書

契約を急かす業者

この2つには十分に注意してください。

必ず複数の業者から詳細な見積もりを取得しましょう。

比較検討することをおすすめします。

そして、

担当者の対応

提案内容

実績

などを総合的に判断しましょう。

信頼できる業者を見極めることが、外壁塗装を成功させる鍵となります。

私たちは、お客様が安心して外壁塗装を行えるよう、常に透明性の高い見積もりと、丁寧な説明を心がけています。

経験豊富な職人による高品質な施工で、あなたの大切な住まいを長く美しく守るお手伝いをさせていただきます。

「契約書の内容がよくわからないから相談したい」

「信頼できる業者を見つける方法を知りたい」

「自宅の外壁にどんな工事が必要なのか知りたい」

どんな小さなことでも構いません。

外壁塗装に関するご相談やご疑問は、ぜひお気軽に私たちにお問い合わせください。

お客様の不安を解決し、最適な解決策を提供させていただきます。

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関連する外部のサービス

  1. 国民生活センター(消費者トラブルに関する相談窓口): https://www.kokusen.go.jp/
  2. 国土交通省(住宅の維持管理に関する情報など): https://www.mlit.go.jp/sumai_literacy_pf/systems/
  3. 一般社団法人 日本塗料工業会(塗料に関する一般的な情報): https://www.toryo.or.jp/

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