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コラム |
2025.10.01
「アスファルト防水熱工法って、どんな工法なの?」
「なぜ、信頼性が高いと言われているの?」
「他の防水工事の種類との違いや、費用が知りたい**」
アスファルト防水は、日本の建築において古くから採用されてきた歴史と実績のある防水工事の種類です。
特に、熱工法は液状に溶融したアスファルトとアスファルトルーフィングを交互に何層も重ねて強靭な防水層を作る方法です。
数ある防水工法の中でも最も耐久性と水密性が高いと評価されています。
ビルやマンションなど大型の建築物の屋上や地下の防水に広く用いられます。
その優れた性能は公共工事や重要な施設にも採用されるほどです。
しかし、施工に際して高温のアスファルトを使用するため、
熱や煙
臭いが発生する
など、他の工法にはない注意点も存在します。
今回の記事では、
アスファルト防水熱工法の基礎知識
施工の流れ
メリット・デメリット
改質アスファルトや冷工法など他の工法との違い
耐用年数
費用相場
まで徹底的に解説します。
防水工事の種類を選ぶ際の比較検討に役立つ知識を提供します。
建物の寿命を延ばす最適な方法を見つけるサポートを行います。
アスファルト防水熱工法は、熱を加えてアスファルトを溶解します。
その溶融アスファルトを接着材として使用して防水層を積層させる工法です。
熱工法は、現場に溶融釜(ケットル)を設置し、固体のアスファルトを約220℃~270℃の高温で熱します。
液体状に溶かして使用します。
下地処理: コンクリート下地の清掃や補修を行い、プライマーを塗布します。
層の形成(積層): 溶融アスファルトを均一に塗布した上に、アスファルトルーフィングと呼ばれるシートを重ねて貼り付けていきます。この作業を複数回(3層、4層など)交互に行い**、一体となった防水層を形成します。
仕上げ: 保護のための押えコンクリートや露出防水のためのトップコートを施して完了となります。
この積層された防水層は、水密性が非常に高く、一箇所に雨漏りの原因が発生しても他の層で防ぐ機能を持っています。
アスファルト防水には、熱工法の他にも改質アスファルトや冷工法など別の工法も採用されています。
これらは、熱工法のデメリットを改善する目的で開発されました。
改質アスファルトは、従来のストレートアスファルトに合成繊維や樹脂を加えて性能を高めたアスファルト材を指します。
改質アスファルトを使用したルーフィングシートは、従来のアスファルトルーフィングに比べると柔軟性と伸縮性が優れております。
ひび割れに対する耐性が高い特徴があります。
熱工法の現場でもこの改質アスファルトルーフィングを使用する事例が多く、高い耐久性を実現しています。
改質アスファルトシートの裏面をバーナー(トーチ)で炙り、アスファルトを溶かして下地に貼り付ける工法をトーチ工法と呼びます。これも熱を使用する点では熱工法と同じ種類に分類されますが、溶融釜が不要で、煙や臭いが少ない特徴があります。
冷工法は、加熱作業を行わず、常温で使用可能な粘着シートや接着剤を用いる工法です。
冷工法は、火の使用に制約がある現場や、近隣住民への影響を最小限に抑えたい場合に最適な選択肢となります。
アスファルト防水熱工法の優れた耐久性と、工事費用について詳しく解説します。
アスファルト防水(熱工法)の耐用年数は、一般的に約15年~25年と言われています。
これは、他の防水工事の種類(ウレタン防水の約8**~12年、塩ビシート防水の約15**~20年)と比べると、最も長寿命な部類に入ることを意味します。
この長寿命の理由は、
何層も積層された構造
アスファルトとルーフィングが完全に密着して一体化することで水の浸入を防ぐ機能
にあります。
定期的なメンテナンス(トップコートの塗り替えなど)を行います。
適切に管理することで、期待耐用年数を超えて性能を維持することも可能となります。
アスファルト防水熱工法の施工単価は、他の工法と比較して高くなる傾向があります。
大掛かりな設備が必要となる点
作業時間と手間がかかる点
高品質な材料を多層に重ねる点
が主な理由です。
上記の価格は目安です。
実際の費用は
屋根の状態(下地の補修の必要性)
施工面積
積層数(3層か4層か)
保護層の有無
など様々な要因によって変動します。
特に、既存の防水層の撤去や、押えコンクリートの打設を行わずに露出防水とする場合は、コストを抑えることが可能となります。
正確な価格を知るためには、専門業者に現地調査と見積もりを依頼することが必要です。
アスファルト防水は、防水層の上の仕上げ方法によって「露出防水」と「押えコンクリート仕上げ」の2種類に分類されます。
露出防水は、防水層の上に保護のためのトップコートや遮熱コーティングを塗布して仕上げる方法です。
防水層が露出するため、定期的な点検やメンテナンスが容易となります。
メリット: 軽量で建物への負荷が少ない、工事費用を抑えられる、施工時間が短く済む。
注意点: 紫外線や外部からの物理的衝撃に弱く、トップコートの塗布を怠ると劣化が早まる可能性があります。
押えコンクリート仕上げは、防水層の上にコンクリートやモルタルを打設して保護層を作る方法です。
防水層が直接外部環境に晒されないため、非常に高い耐久性を発揮します。
メリット: 物理的衝撃に強く、長期間メンテナンスが不要、紫外線による劣化の心配がない。
デメリット: 重量が大きくなるため、建物の構造を考慮する必要がある。工事費用が高く、工期も長くなる。
新築時の防水工事では押えコンクリート仕上げが採用されることが多いですが、改修工事では建物の負荷を考慮して露出防水が選ばれるケースも多くあります。
アスファルト防水熱工法は、高い技術力と経験、安全管理が求められる工法です。
確実な施工を実現するためには、信頼できる専門業者を選定する必要があります。
実績と専門知識の豊富さ: アスファルト防水の熱工法、冷工法、改質アスファルト工法全てに対応可能でしょうか?数多くの施工事例を持っている業者を選びます。
丁寧な現地調査と診断: 下地の状態や建物の構造をしっかりと調査してくれましたか?熱工法が最適な選択肢であることを理由とともに説明してくれる業者を選定します。
安全管理と近隣への配慮: 熱や煙、臭いが発生する熱工法において、火災の危険性を徹底的に管理してくれますか?近隣住民への影響を最小限に抑える対策を提示できる業者を選びます。
保証とアフターフォロー: 防水工事完了後の保証期間や、定期的な点検など、長期間建物を守る体制が整っている業者に依頼することが安心につながります。
天候: 水密性の高い防水層を形成するため、雨の日や雪の日は施工ができません。工期は天候に左右されることを考慮する必要があります。
臭いと煙: 溶融アスファルトの作業中は、特有の臭いと煙が発生するため、病院や学校、食品工場など、環境に配慮する必要がある施設では冷工法や、他の防水工事の種類(ウレタン防水、塩ビシート防水など)が検討される場合が多いです。
A. アスファルト防水のひび割れの主な原因は、建物本体の動き(沈下、地震による振動など)に防水層が追従できないことで発生します。
従来のストレートアスファルトは柔軟性に乏しいため、ひび割れが起こりやすい傾向にあります。
現在は、伸縮性の高い改質アスファルトルーフィングを使用することで、この問題を克服することが可能となりました。
A. 既に施工されているアスファルト防水の上から、ウレタン防水を塗布して改修することは可能です。
既存のアスファルト層が下地の役割を果たすため、撤去費用が不要となり、工事費用や工期を削減することが可能となります。
ただし、既存層の浮きや劣化が著しい場合は、一部撤去や補修が必要となります。
A. 戸建て住宅のベランダ防水に熱工法を採用する事例は少なく、あまり向いているとは言えません。
理由として、
ベランダの面積は狭いことが多いです。
つまり、大掛かりな熱工法の設備設置が非効率である点、臭いや煙が発生するため居住者への影響が大きい点が挙げられます。
一般的には、ウレタン防水やFRP(繊維強化プラスチック)防水が最適となります。
アスファルト防水熱工法は、歴史と実績に裏打ちされた最も高い水密性と耐久性を誇る防水工法です。
ビルやマンションなど、長期的な信頼性が求められる大型建築物の屋上防水に最適な選択肢となります。
ただし、工事現場で熱を使用する点や、費用が高くなる傾向がある点を考慮する必要があります。
私たちは、大阪を拠点に防水工事や外壁塗装を承っております。
アスファルト防水をはじめ、お客様の建物の状況と予算に合わせた最適な工法を診断します。
信頼性の高い施工技術で大切な建物の寿命を延ばすお手伝いを行っております。
また、弊社は、足場設置が難しい現場でも対応可能な足場なし工法による外壁塗装も得意としております。
防水工事と外壁塗装の総合的なメンテナンスは、ぜひ当社にお任せください。